「たしかに君は、名門高校からストレートで一流大学に入って、優秀な成績でそこを卒業して、たいそうな才女だよ。


でもさぁ、こう、相手のレベルを考えて文章を書いてくれなきゃ、ねぇ?」






「……………」







どくん、どくん、と心臓が不気味な音を立てる。



さぁっと血の気が引いたような感じがして、頭が真っ白になった。






………なにそれ?



あたしって、そんなふうに見えるの?



そんなふうに思われてるの?






大学名を鼻にかけて、わざとそれをひけらかすような書き方をしてる?






そんなつもり、全くなかったんだけど。






主任の言葉は鋭い刃物になって、あたしの胸を深くえぐった。






咽喉が絞られたように苦しくなって、あたしは何も言えない。





鼻がつぅんと痛む。




目頭が熱くなって、じわりと視界が滲んだ。