「……た、たしかに、恋人がいない人が必ずしも充実してないってわけじゃないけどさ」
「ふふん、だろ?」
「会話のノリってゆーか、言葉のアヤでしょーが。
いちいち揚げ足とんないでよね、根性悪」
「おーおー、なんとでも言えー。
根性悪ということはつまり、常人とは異なる素晴らしい価値観をもってるってことだと解釈してるんだよ、俺は」
………ああ言えばこう言う。
蓮見に口で勝とうとしたあたしが馬鹿だった。
「あ、ちなみに俺は、お前らが軽薄で即物的な考えで言うところの『リア充』の意味でも、私生活は充実してるけどな?」
「えっ、なにそれ、どーゆー……」
訊ね返そうとしたところで、あたしははっと気がつく。
「ふふん、だろ?」
「会話のノリってゆーか、言葉のアヤでしょーが。
いちいち揚げ足とんないでよね、根性悪」
「おーおー、なんとでも言えー。
根性悪ということはつまり、常人とは異なる素晴らしい価値観をもってるってことだと解釈してるんだよ、俺は」
………ああ言えばこう言う。
蓮見に口で勝とうとしたあたしが馬鹿だった。
「あ、ちなみに俺は、お前らが軽薄で即物的な考えで言うところの『リア充』の意味でも、私生活は充実してるけどな?」
「えっ、なにそれ、どーゆー……」
訊ね返そうとしたところで、あたしははっと気がつく。