『そういうわけで、この俺の明晰な頭脳を、御社の立て直しのために使って差し上げてもいい、と俺は考えています。


危機的状況にある企業を軌道に乗せられるかどうかで、自分の力を試してみたいと思ったわけです』






採用試験の面接で、こんな偉そうな口をきく奴がいるか?



しかも、会社を侮辱しているともとられかねないような。





面接官たちも茫然とするばかりで、誰も返答しようとしない。



蓮見はそれにしびれを切らしたように、とんでもないことを言い出した。







『というか、もし俺を採用しないのなら、御社に未来はないでしょうね。


俺ほどに優れた有用な人材の能力を見抜けないとは、あまりにも見る目がないし、先見の明がないと言わざるをえませんよ。


この会社も、本気で業績を上げていきたいとお考えならば、俺を採用してしかるべきだと思います』







あまりにも高慢で威丈高な物言いに、その場の全員が呆気にとられていた。