今日は、花の金曜日。



この前、蓮見がリーダーとなって進めていた新商品の油性ボールペンの企画。


それが無事に上に通ったことを祝うため、夜には飲み会が予定されていた。



そういうわけで、みんな、さっさと仕事を済ませてしまおうと、いつにない集中力を発揮している。


かく言うあたしも、久々の飲み会ということで、かなり楽しみにしていた。




隣で、驚異的なスピードで文書を作成していた星野さんが、一段落ついたらしく、ふうっと息を吐いて背もたれにもたれた。



ちらりと視線を向けると、ばっちり目が合う。



「清水さんも、はかどってるみたいだね」



星野さんがにこっと笑って言った。



「今日の飲み会を心の支えにして、一週間、蓮見の横暴に耐えてきたので!」



とあたしが断言すると、星野さんがおかしそうに吹き出した。