「………えっと、あのー……。


すみません、先輩方、お名前は………」






「私は橋口、五年目。

こっちは清水さんで、同じく五年目」






「清水です、よろしくね」






「あっ、はい、僕は福島です、よろしくお願いいたします」






そう言って、福島くんは冷や汗を垂らしながら頭を下げた。







「それで、あのー………僕、なにか粗相をいたしましたか……」







どうやら福島くんは、あたしたちにお小言でも言われると思っているらしい。




お局様じゃないっつーの。







「いやいや、粗相とかじゃなくてね」





「そうそう。これからうちの室でうまくやってくための秘技というか、奥義を伝授しようかと思って」