「うーん、朋ちゃんてば、つれないなぁ!

ゆうべはあんなに愛し合ったのにー」






そう言って、すりすりと顔を押しつけてくる。






「………もー、恥ずかしい言い方しないでよ、ばか」






「あ、また照れてる。かぁわいい」






「あほ。ほら、あんたも早く支度しなきゃ遅れるよ」






「あーあ、今日はやめとこっかなぁー、なんかだらだらしたい気分」






「こら、もう大学生じゃないんだから、ちゃんとしなさい」






「はぁーい………」







吾郎は頬をふくらませつつ、ゆっくりとベッドから降りた。







簡単に朝ごはんを済ませて、並んで歯を磨き、それぞれ仕事着に着替えた。





いつも吾郎が先に出るので、あたしは吾郎を玄関まで見送る。