「ワガママとかじゃないから!!

今日は約束あるから、もう帰るの!!」





「なんの約束だよ?」





「うっ。そ、それはぁ〜………」






あたしが口ごもると、蓮見はにやっと笑い、「言えないんなら仕事してけ」と言った。





そこに、橋口さんがやってきた。







「まぁまぁ、蓮見くん、そのくらいにしといてあげて!」





「はぁ? どーゆーことだよ」






蓮見が怪訝な顔で振り返る。




橋口さんがちらりとあたしを見て、片目をつむった。




なになに?と思っていたら。






「清水さん、最近カレシができたみたいだからさ。

たまには早く帰らしてあげてよ」