………吾郎のやつ、いまさら、何の用事で電話なんかしてきたんだか………。





呆れ返っていると。






ーーーピンポーン






突然、チャイムが鳴った。





………ええっ!?



なになに!? こんな時間に、誰!?






「ちょ、ごめん吾郎!

誰か来たから、とりあえず切る……」






あたしは早口に謝って電話を切り、どぎまぎしながら玄関に向かう。




覗き穴から、ドアの向こうを窺うと。







「…………はっ!?」






「やっほー♪♪」






「ご……吾郎っ!?」








能天気な顔でぷらぷらと手を振る吾郎が、そこにいた。







「あっ、あんた、なんで!?」






訳が分からず混乱しつつ、とりあえずドアを開ける。