「はぁ………」





また一つ、大きな溜め息。





よし、そろそろ動こう。



夜ご飯は社食で済ませてある。



さっさとお風呂に入って寝よう。





そうは思うんだけど、お尻から根が生えたかのように、なかなか腰が上がらない。





背もたれに思いっきり体重をかけて、ぼうぜんと天井を見つめる。




かちこちと時計の針が時間を刻む。






あぁ、動かなきゃ、立たなきゃ………。






そう考えながら思わずうつらうつらしてしまったとき。






ーーーピピピッ、ピピピッ






着信を知らせる音が鳴り響いて、あたしははっと目を覚ました。