「………なによ」






不敵な、ムカつく笑みを浮かべる蓮見。






「たしか、半径1メートル以内、立入禁止ーーーじゃなかったっけ?


今、お前のほうから、間合い詰めてきたけど」






「………っ、うっさい!!」







あたしは蓮見を置いて、早足で室へと戻った。





デスクに座ると、星野さんが話しかけてきた。






「新ブランドのプレゼンだったんだよね?

どうだった?」






「どうもこうも………」







あたしはげんなりと一部始終を語った。





聞き終えた星野さんは、「さすが蓮見くん!」と笑いを堪えている。






「あの堅物な重役たちにそこまで言えるのって、ほんとに彼くらいのもんだよね」