「このたびのプロジェクトは、各部に多大なるご迷惑とご苦労をおかけしてしまうことと思います。


ですが、どうにか、蓮見の努力と、私に免じて、ご協力をいただけないでしょうか。


よろしくお願い申し上げます」







穏やかな物腰の野沢部長の言葉に、会議室には同意の空気が流れた。





どうやら、無事にこの企画は通りそうだ。




ちらりと目を向けると、蓮見は、満足げな微笑みを浮かべていた。






ーーー野沢部長に感謝しなさいよね、ほんと。