部長は今度は、並み居る各部の部長たちに目を向けた。






「………うちの蓮見が、飛んだ失礼をいたしました。

どうかお許しください」






「あっ、いや………」






「野沢さん、頭を上げてください」






「我々も少し、意地の悪い言い方をしてしまいました」







野沢部長は顔を上げ、鷹揚な笑みを浮かべる。






「それでは、痛み分けということで。


………しかし、蓮見の言ったことは、間違いではありません。

うちの会社も、老舗の名に胡座をかかず、変わっていかなければならない時期なのです」






野沢部長の言葉に、誰もが頷く。