誰も微動だにしない会議室は、まるで無人のように静まり返っている。






たっぷり三分ほど、会議室が氷点下の北国のようになった後。






「ーーーよし、このへんにしとこう」






声の主に、視線が集中する。




野沢部長だった。






軽く苦笑いを浮かべた部長が、まず蓮見に声をかける。







「蓮見、ご苦労だった。

いいプレゼンだったよ。

ただ、もうちょっと言葉を選んでくれると、パーフェクトだがな」






その言葉に、蓮見が珍しく、しおらしい顔になる。






「はい………。

ちょっと言いすぎました。

すみませんでした」






そう言った蓮見は、肩を並べる重役たちに頭を下げた。