蓮見はいつものように自信満々に語ったけど、お偉いさんたちが納得するはずがない。






「………これだけ値の張る素材を多用するんだったら、せめて1200円くらいはとらないと」





「それが出来ないなら、品質を3割ほど落とすか」





「ガキの使いじゃあるまいし、れっきとした商売なんだから、儲けが出ないんじゃしょうがない」





「蓮見くん、どうもねぇ、君の考えは甘すぎるよ」





「まだ若いし経験がないから、それはしょうがないけどね、君の考えを押し付けるのは間違ってると思いますよ」






無表情な蓮見の額に、青筋が浮かぶのがあたしには見えた。




そして。





ーーーチッ。





会議の場には全くそぐわない、舌打ちの音。





誰もが驚愕の表情を浮かべて、一斉に蓮見に視線を集めた。