「悔しかったら俺のタイピングスピードに勝ってから文句言え!!」





「………ぐぅっ」





「分かったら、黙って働け!!」






ヒドいヒドいヒドいっ!!





横暴っ!!



冷酷非情っ!!



独裁者っ!!



加虐趣味者っ!!



ひとでなしっ!!



ろくでなしっ!!





思いつく限りの罵詈雑言を、心の中で蓮見に投げつけながら、あたしは無言で報告書の作成を終えた。





印刷ボタンを押して立ち上がり、プリンターに駆け寄って、吐き出された紙をつかみとる。



そして、どしどしと蓮見のデスクに歩み寄り、書類の束を投げつけるように手渡した。






「これでどーだっ!!」





「おっ、20分で仕上げたか。まあまあだな」






蓮見が微かに目を見開き、資料に目を通していく。