蓮見は呆れたように盛大な溜め息を吐き出し、ゆうべのいきさつを語ってくれた。






「一次会のイタメシ屋出たとこまでは覚えてるな?」





「うん。あ、その後あんたと居酒屋に行ったよね」





「ああ。そこで、お前の独壇場が始まったわけだよ」





「え、ど、独壇場……?」






蓮見の話によると。




みんなから離れて馴染みの居酒屋に入ったあたしは、その開放感のためか、言いたい放題に愚痴りはじめたらしいのだ。





もちろん、主任のセクハラについて。



会社の男女非同権体質について。



社会の男尊女卑について。



そして、蓮見の横暴について。






「………で、愚痴りまくったすえ、べろんべろんになるまで泥酔したお前は、店の中ですやすや眠り出した」





「う……ほんとお恥ずかしい……」