ちょうどタイミングよく、トースターに入れていた食パンが焼き上がった。




平皿に食パンを載せ、ベーコン入りのオムレツをふんわりとのせる。






「ん。できたよ」





「………お前、料理できるんだな」






あたしが手渡した皿をまじまじと眺めて、蓮見が感心したように呟いた。






「まぁ、ね。

大学のときから一人暮らししてるし。

貧乏学生だったから、毎日自炊してた」





「ふぅん……人は見かけによらねえもんだな」





「………だから、いちいち一言多いっつーの」






ほんと、素直じゃない男。


と、思っていたら。





「けっこう、うまそう」





蓮見は意外と素直な発言をした。