ものすごーくムカついたし、タオルの衛生状況についても信用ならなかったけど。




半分はがれかけた化粧をつけたままでいるのも気持ちが悪かったので、あたしは顔を洗うことにした。




蓮見が差し出してくれたタオルは意外と、臭ったりはしなかったので、少し安心して顔を拭く。






「ふー、さっぱりした」






くるりと振り返って、洗面所を出ようとすると。



腕組みをしてドアに寄りかかっていた蓮見が、真顔で顔を近づけてきた。






「―――清水、お前………」





「………えっ、は、蓮見?」






さっきの半端じゃなく色気の漂う目つきを思い出して、勝手に心臓がびくんと跳ねる。




うわ、蓮見の馬鹿相手に動悸がするとか、最悪だ!!