「………なんだよ、清水」





「べっつにー?」






いぶかしげに眉をひそめている蓮見を尻目に、あたしは口許に浮かぶにやにや笑いを必死で抑える。






「ただ、ね。

あんたも、超合金のアンドロイドなんかじゃなくって、普通の人間なんだなーって思って、さ」






「………なんの話だよ」






「いえいえ、こっちの話。

戯れ言ですので、お気になさらず」






「………わけ分かんねえやつ」






蓮見は首を捻りながら、洗面所らしい部屋のドアを開けた。





勢いよく水を出し、ざばざばと顔を洗う。



くしゃくしゃに置いてあるタオルをつかんで、ごしごしと顔を拭く。





………やっぱり、すごく荒っぽくて、がさつな仕草だ。