…………殴り殺したい。





今ならそれくらいの力、出そうな気がする。






でも、自制心……自制心……。




こんな最低男のせいで犯罪者になって、人生棒に振りたくない。






せめてもの気晴らしに、あたしは蓮見を蹴りつけて、「あっち向いてろ馬鹿!」と怒鳴った





いちおう素直に顔を背けた蓮見の目を盗んで、あたしは手早くブラのホックを留め、床に落ちていた服を拾って身につけた。






あたしの着替えが終わったのを確認して、蓮見が立ち上がり、部屋の電気をつけた。





突然明るくなったので、目が眩む。





しばらく瞼を閉じて、慣れたころにゆっくり目を開けると。