「だからさぁ……。

お前が、飲み会はじまった時に俺に言っただろ。

みんなが楽しみにしてた席で、テンション下げるようなこと、言うなって。


だから俺なりに、みんなに聞こえないように、でも主任に対して最も効果的なやり方を考えたんだよ」






「え………」






蓮見の口から、こんな殊勝な言葉が出るとは!!



まさか、この時期に、雪でも降るのか!?





あたしがぽかんとしていると、蓮見はわずかに唇を尖らせた。






「………ま、お前の言うことにも、一理あると思ったからな。

確かに、仕事を効率よく遂行するためには、適度の休憩と息抜きも必要だ」






「………っ、あははっ!」






あまりにも蓮見らしくない態度なので、あたしはこらえきれずに吹き出してしまった。