――――蓮見って、やっぱりすごいな。



視野が広いというか……。




あらゆる可能性を思いつくことができるところが、すごいと思う。






それに対して、あたしは……自分のことしか、考えてなかった、かもしれない。





ちょっと、へこむ。





そんなことを思っていたら。






――――ぽん、ぽん。






突然、頭の上に、やわらかい感触。





驚いて、顔を上げる。





蓮見が、いつになく和やかな表情で、あたしを見下ろしていた。






「………は、すみ……?」





「ま、がんばったんじゃねえの?」





「え?」