「………はぁ。」



あたしはイスに腰を埋め、机に突っ伏した。




――――あぁ、この忙しいのに、さらなる仕事を請け負ってしまった……。


というか、ていよく押しつけられてしまった……。



そのとき、すぐ隣の席からくすくすと笑い声が聞こえてきた。


ぱっと顔を上げると。




「今日も結局、清水さんが負けちゃったねえ」




二年先輩の星野さんが、おかしそうに口許を押さえている。



あたしはげんなりとうなだれて、「あたし死んじゃうかもしれません」と弱音を吐いた。




「大丈夫? 仕事たてこんでるなら、俺、ちょっと引き受けようか?」




星野さんが、心配そうにあたしの顔を覗きこんでくる。


あたしは慌てて、「いえっ、そんな!!」と首をぶんぶん横に振った。




「ってゆーか、あたしなんかより全然、星野さんのほうが忙しいですし!!」