それが何を意味しているのか、健司にはあまり伝わっていないようだったけど、それはそれで良いや。


「で、悪い情報なんだけどさ……これ、あんたにしか言えないんだよね」


私の言葉を不思議に思ったのか、表情が少し険しくなる健司。


でも、続きを待っているみたいで……話を止める事はできなかった。


「このカラダ探しを終わらせたら、世界のユガミ? それが元に戻るらしいんだけどさ。元の世界では、美雪とあゆみは……死んでるらしいんだ」


その言葉に、一瞬驚きを見せた健司。


でも、すぐにプッと吹き出して、にこやかな笑顔を見せたのだ。


「何? その話誰から聞いたんだ? どうして世界の歪みなんてあると思ったんだよ」


健司が何を言いたいのか、私には良く分からなかった。


もう少し理解力があれば、今の言葉の意味も分かるんだろうけど。


「でもさ、小野山美紗がそう言ったんだよ」


続けて言った言葉にも、健司の表情は変わらなかった。


私は、ない頭をできるだけ使って健司の言葉の意味を考えてみた。