「そうね……私がやろうとしている事くらいは教えてあげられるわ」
マジで!?
予想外の展開なんですけど!
いやあ、人助けもしてみるもんだね。
「私は……小野山美子の呪いで歪められた世界を元に戻したいだけよ」
はい、やっぱり意味が分からない。
小野山美子って誰よ?
親戚?
「あのさ、いきなりそんな事言われても、私は頭悪いからさっぱり分からないんだけど。もっと分かりやすく言ってくれない?」
その言葉に、小野山美紗はハアッと溜め息を吐いた。
「どこから話すべきかしら。まず、小野山美子というのは、あなたも良く知っている赤い人で……私の父のお姉さんだった人よ」
えっと、お父さんのお姉さんって事は……あ、おばさんか。
いやいや! そっちはどうでも良い!
「ちょっと待ってよ! おばさんが赤い人って! あんな小さいおばさんがいるの!?」
一瞬でパニックになった私は、他に聞きたい事もあるのに、そんなくだらない事を尋ねてしまった。
「美子は、ずっと昔に殺されたの。だから、死んだ時の姿で探し続けているの。自分の妹、ミサをね」