じっくりと小野山美紗の顔をのぞき込んでいる三宅先生を、私ひとりが大騒ぎでまくし立てる。
「うーん、小野山さん。あなた、食事をしっかり摂ってる?」
「え? あ……いえ、理由があって、あまり食べてません」
「ダメよ。どんな理由があるにしても、しっかり食べなきゃ。貧血かしら? とにかくベッドで休んでなさい」
は? 貧血? ご飯を食べてない?
体調不良はそんな理由だったの?
ひとりで大騒ぎしていた私がバカみたいだとむなしくなった。
怒鳴って教室に行こうかとも思ったけど、それも何だか人でなしのような気がして。
小野山美紗が横になったベッドのそばで見下ろしていた。
「……何か言いたそうな顔ね。何も知らないでカラダ探しなんてやってるんだから、無理もないわね」
相変わらずの無表情でそう話し始めた小野山美紗。
分かってるなら、知ってる事全部話しなさいよ。
「あのね、あんたしか知らないんだから、私達に何を知ってろって言うのさ? いい加減、何が目的なのか教えてくれても良いんじゃない?」
なんて言っても、また訳の分からない事を言ってはぐらかすんだろうけどね。