私は小野山美紗の腕をつかんだまま、学校に向かって歩き出した。


もう、目の前に校舎は見えているから、いくら気分が悪くても耐えられるよね。


「……柊さん、私に優しくしても、カラダ探しは終わらないし、日数は延びないのよ? 分かってる?」


「あんたをひっぱたいてもののしっても、同じ事でしょ? 調子が悪いんだったらそう言えば良いの!」


そう言い、私達は一緒に学校まで歩いた。


小野山美紗を連れてやって来た学校の保健室。


ドアを開けると、校医の三宅先生が私の顔を見て溜め息を吐いた。


「どうしたの柊さん。また腹痛? それとも頭痛の方かしら?」


うっ! あまりに頻繁に保健室を利用してるから、私の仮病だと思い込んでる。


「違う違う! 今日はこの子だよ! 調子が悪そうなの。顔色だって真っ青だしさ」


そう言い、小野山美紗を保健室の中に入れて、椅子に座らせる。


直接ベッドに寝かせた方が良かったかな?


「あなたは……小野山さんね。新入生の顔もまだ全員は覚えられてないけど、あなたはすぐに分かったわ」


「そんな話どうでも良いよ! どうなの? 何かの病気とか?」