てか、あんた達と同い年ですけど!
しばらく待っていると、龍平が蹴飛ばした物を拾い上げて、こちらに戻って来た。
何を蹴飛ばしたのか……その輪郭が徐々に明らかになって行く。
「うさ……ぎ?」
目を細めてそれを見ていたあゆみが呟く。
確かにそれは、大きなうさぎのぬいぐるみだった。
耳を入れれば1メートルくらいはあるだろうか?
ずいぶん古いものといったような印象を受ける。
「何だよ……こんなもん、どこに捨てられてても同じだろ?」
「全然違うっての! ちゃんとゴミ捨て場に戻しなさいって!」
再びオバサンじみた事を言ってしまったと、自己嫌悪に陥 りながらも、私はうさぎのぬいぐるみを元の場所に戻した。
「このぬいぐるみ、古いけど作りがしっかりしてるよね。それに……どこかで見たような……」
ゴミ捨て場に置かれたぬいぐるみの頭をなでながら、美雪が首を傾げる。
「え? なになに? もしかしてアンティーク? 何十万円もしたりとか?」