気分も悪そうだし、文句なんて言えるような感じじゃない事は、私にも分かる。


「いや、てかさ……あんた大丈夫? 顔、真っ青だよ」


「……カラダ探しをやってるあなた達ほどじゃないわ。それより、カラダは見つかったの? もうそんなに日はないのよ?」


なんだろう?


いつもと違って、少しは話しやすいような気がする。


「冗談抜きでさ、家に帰った方が良いと思うんだけど。なんなら、家まで付き添うよ?」


私達をカラダ探しなんて訳の分からない事に巻き込んだ小野山美紗。


ぶん殴っても気が済まないくらいムカつくはずなのに、辛そうな表情を浮かべているのを見てしまったら、そんな気持ちにはなれない。


「あらあら、結構よ。どういう風の吹き回しかしら? 私に優しくして、情報を聞き出そうとでもしてるの?」


憎まれ口を叩いて、私を遠ざけようとしているのかな?


でも、そんな顔で言ってても、何の説得力もないんだけどな。


「はいはい、じゃあ保健室に行こう。あんたの家がどこにあるか知らないけどさ、ここなら学校の方が近いでしょ。残りの日も少ないのに、ここで倒れられたら何も聞けなくなるじゃない」