良くは分からないけれど、きっとあのカラダは私の物で、持ち主である私へと還ったんだ。
これが……カラダ探し。
首以外の残りのカラダを見つければ、あのショーケースが開いてカラダが全部そろう。
その時に私は助かって、生き返る事ができるのだ。
「意外と簡単じゃない。ん? もしかして……あの腕は偽物じゃなかったんじゃないの?」
私には珍しく、ひとつの可能性が思い浮かんだ。
偽物だと思い込んでいたあの腕。
実は本物で、カラダの持ち主しか動かせなかったとしたら。
「面倒くさい……まあ、本物か偽物かなんて分からないけどね」
他の皆はカラダを見つけたのか知らないけど、とりあえず私はひとつ見つけた。
今日を入れて後六日で残りのカラダを探すのに、少し余裕が生まれたって事かな?
私の祈りが天に届いたのだろうか。
ひとつ見つけたから、この部屋にはまだカラダが固まってありそうな気がしていた。
「よしっ! この調子で調べるとしますか」
張り切って次のロッカーの上の荷物を調べようと、椅子に手を伸ばした時、その声は聞こえた。