残念……この教室にはないみたい。


すぐに見つかると思っていたから、何もないと結構テンション下がるな。


「じゃあ、隣の教室に行くよ。まだまだ教室はいっぱいあるんだから」


「美雪、あんた元気だね。私にはそんな元気ないわあ」


まるで、この教室にカラダがなくても良いみたいに、さっさとドアから出て行く美雪。


こんなとこにひとりでいても仕方ないから付いて行くけど、やる気が出ない。


「早く調べた方が良いんだよ。赤い人に殺されるまでに調べた教室が多くなるし、そうなったら日数的にも余裕ができるでしょ?」


「ふーん、そんなもんかな? まあ、美雪が言うんだから間違いないんだろうけどさ」


廊下に出て、隣の教室に入った私達。


また同じ作業を繰り返すのかと思うと気が滅入る。


携帯電話の画面を闇の中に向け、私は小さく溜め息を吐いた。


「溜め息が出るのも分かるけどさ、もっと真剣に探そうよ。後六日でカラダを見つけないといけないんだよ? 思ってたより数が多くなったんだからさ」


少し怒ってるような口調の美雪に、どんな言葉を返して良いのか。