「カラダ探し」をさせる方になってしまうの?


でもここは学校の中じゃない。


つまり、美紀の「呪い」の範囲外という事で、待っているのは完全な死なのかな。


「留美子! 何であのヲタク野郎が……説明しやがれ!」


「そんなの私にも分からないっての!! もしかすると泰蔵に取り憑かれたのかも!」


健司に何があったかなんて分からないし、説明なんて無理!


それでも、健司が走れって言うんだから、行くしかないじゃない!


暗くてよく分からないけど、八代先生が示した外灯までは100メートル以上はある。


脚がもつれて転ぶかというほど走って、ようやくたどり着いた外灯の下。


ぼんやりと照らされた山の入り口が、私達を飲み込もうと待ちかまえているようで……「赤い人」とは違う不気味さをかもし出していた。


「ハァ……ハァ……ここからは山を登るよ。ゆるやかな斜面だから、それほど苦労はしないはずだけど……」


「だったら早く行こうよ……健司が足止めしてくれてるうちにさ」


ガクガク震えるひざを叩いて、山に足を踏み入れた私。