「俺も行く!! 留美子、分かってるな!?」









その声で、ここは健司の家の前だという事に気付いた。


どの「カラダ探し」でも、私達の邪魔をして……だけど、最後にはいつも助けてくれた健司。


「早く乗りなよ!」


私の言葉を待たずに、満員の後部座席に乗り込んだ。


健司にも、あの世界の記憶が残っているのだろう。


そうでなければ、何も言っていない健司が、ここにいるはずないのだから。


しばらくして、小野山家の前。


3人を降ろした私達は、美子のお墓があるという場所に向かって、再び移動した。


「美子の身体に返す……か。でもさ、死んだなら火葬されてるんだよね? 大丈夫かな」


美子の心臓を手に、不安でいっぱいの私は呟いた。


「大丈夫……だと思うよ? この地区は、40数年前まで土葬が行われていたからね。身体が腐敗していないかと言われると怪しいけど……その心臓が腐敗していないところを見ると、希望はありそうだ」


土葬……となると、美子がそのまま棺桶に入れられて、土に埋まってるという事だ。