とりあえず私達も中庭に出て、美紗と美雪の行動を見守っていた。


どっちが早く答えを出すかな。


いやいや、どっちでも良いから早くカラダを見つけ出してほしいな。


そして……そんな状態のまま、数分が経過した時だった。


美雪が、生産棟の二階を見ながらゆっくりと歩いて、何のために置かれているか分からない、高さ50センチくらいの岩の隣に立ったのだ。


それと同じく、美紗もその場所に移動して。


「たぶん、この辺りだと思うんだけど……」


「私も同意見ね。私達が立ってる、半径1メートル以内にあると思うわ」


美紗と美雪が示した場所を、ひたすら掘り続ける私達。


手が土まみれで、ミミズとか出てきたら嫌だな……なんて思うけど、考えてみれば、赤い人のカラダが出てくるかもしれないんだよね。


その赤い人は、まだここには来ていないし……健司が赤い人を止められるなんて思わないのに。


山岡泰蔵ってのが目覚めて、スーパーパワーが身に付いたとか?


「美紗、山岡泰蔵って誰よ? なんか聞き覚えはある気がするんだけど、思い出せないのよね」