美紗とも仲良くなって。


どうなるか分からなくて怖いけど、皆がいるなら安心できる。


後は、私がやるべき事をやるだけ。


ぬいぐるみに触れて十数秒。


明るかった部屋が突然暗くなり……と、言うよりは元の汚い部屋に戻って。


窓から射し込む月明かりが、そうだと私に教えてくれていた。


「き、来たよ!」


あゆみの声で、部屋の入り口を見た私は……暗いのに、赤く浮かび上がる少女を目にして、ゴクリと唾を飲んだ。


一歩、また一歩と、血を滴らせながらこちらに向かう赤い人は、相変わらず異様な雰囲気をかもし出していて。


美子に憑きまとう悪霊が、ふわふわとその周囲を漂っているのが分かるほどだ。











「お姉ちゃん達……返してよ。ミサちゃんを……」












そう言って、ニタリと不気味な笑顔を浮かべた直後、赤い人は私達に飛びかかったのだ。


ぬいぐるみの頭に手を置いていた私は……赤い人に頭を叩き潰されて。


最後の夜を終えた。