言いたい事はいっぱいあるけど、さっきの美紗の本心を思い出したら、何も言えない。


「分かったよ……とりあえず上に戻ろう。ここは気持ち悪いし」


カラダを見つけたら、またここに来る事になるのかと思うと気がめいる。


だけど、やらなければならないと言うならやるしかないのだ。


階段を上がり、一階へと戻った私達。


てっきり、カラダを見つけたらすべてが終わると思ってたのに、そうじゃなくて。


美紗もいない元の世界で、私達が呪いを解かなきゃならないなんて。


話からすると、あの壷にカラダを入れれば、元の世界に戻れる……んだよね?


私には良く分からない。


「必要な事は伝えたわね。私は夜まで休んでいるわ。最後だもの……調子が悪いなんて言い訳したくないから」


私達にそう言って、美紗は階段へと向かった。


殺されるために休むのか……。


思えば、この世界の一番の犠牲者は美紗なんだろうな。


「じゃあ、私達は学校に戻ろうか。小野山さんが休むのに、ここにいるわけにもいかないし」


美雪に言われて家を出た。


地下で話された内容に、少なからず私はショックを受けていて。