美紗にとっても、もう後がないって事だね。
私達がカラダ探しを終わらせるのも大事だけど、美紗の方はどうなのかな。
「それで? 美紗は見つけたの? 赤い人のカラダをさ」
「……ごめんなさい。まだよ。あなたと相島さんの記憶が頼りなんだけど、何か情報はないかしら?」
と、言われても。
私は今日は夢を見なかったし、これといって新しい情報はなかった。
美紗は昨夜、健司を助けた後、私の言葉を思い出して生産棟の中庭を調べていたらしい。
校舎のどこにもないなら、土の中にあるかもしれないとの事で。
「だけど、土の中に50年以上もあったら、もうとっくになくなってるんじゃないの? 腐っちゃってさ」
「それはないわ。赤い人のカラダは呪われているから、世界の常識には当てはまらないの。それが、呪われる前に赤い人から離れたモノでもね」
良く分からないけど、大丈夫って事なんだろう。
それはきっと、同じ血を引く美紗にも言える事で、美紗も呪われているから、こうして身体が治っているのだろうという事が分かるから。
「こっちは後、健司のカラダだけだからさ、終わったら手伝いに行くよ。中庭を掘り返すんでしょ?」