「何言ってんの? ここまで頑張ったのに、そんな事できるわけないでしょ? それに、私が決められるはずないし」
「そうかな? 私もあゆみも、小野山さんも龍平もいなくなっちゃうんだしさ、留美子が決めて良いと思うよ。好きな人と抱き合ってさ、それで赤い人に殺されて終わりってのも良いかもね」
美雪は何を考えているのだろう。
翔太さんを思って、自分の願望を言っているんだろうな。
「そんなのどこが良いの? 好きな人とは、ずっと一緒にいたいでしょ。せめて別れるまではずっとさ」
誰とも付き合った事がないから、別れるなんて想像できないけど、それが私の希望だ。
「だったらどうするの? カラダ探しを成功させても失敗しても、別れは来るんだよ? 私は留美子に生きてほしいから、成功させたいんだけどな。好きな人とは、ずっと一緒にいたいのは、皆同じだよ」
そう言って、私に微笑む美雪。
翔太さんがいるのに……それでも私に生きてほしいって言ってくれるのはどうしてなの?
「美雪もバカだね。私なんかより、翔太さんと一緒にいれば良いのに。好きな人と一緒にいたいのならなおさらさ」