ああ言うしかないじゃない!
私まで本気で好きになっちゃったら、どんな顔で別れれば良いのよ!
気づいたら、私は柵をつかんでボロボロと涙を流していた。
声は出さずに……どうしようもない苦しみが溢れるように、ひとりで。
柵をつかんだまま、それに頭を付けて、一限目が終わってもまだ、私はずっと泣き続けていた。
今日で別れなれけばならないから、絶対に龍平なんか好きにならないと決めていたのに。
それなのに、苦しくて辛くて……涙がいくらでも出てくる。
「ねぇ留美子、小野山さんがまだ……って、どうしたの!? 何で泣いてるの!?」
一限目の休み時間、私がここにいると龍平に聞いたのか、美雪が屋上に出るなり驚きの声を上げた。
こんな顔を誰にも見られたくないのに、美雪に見られてしまった。
龍平じゃなかったのが、唯一の救いだよ。
泣いている所を見られたら、あんな事を言ったのにカッコ悪いから。
「び、びゆぎー。ど、どうずれば良いのよー」
涙だけじゃなく、鼻水まで出ていて、鼻が詰まっている。
「龍平に何かされたの!? もしかして、ずっと泣いてたの!?」