「私は……あんたなんか好きじゃない! ずっと手をつないだりしてさ、放せっつってんのに勘違いして! 誰も守ってほしいなんて言ってない!!」
泣き出してしまいそうになるのを、何とか耐えてそう言ったけど、やっぱり悲しくて。
龍平の、ショックを受けたような表情を見て、どうしようもなく苦しくなった。
しばらく黙ったまま、悲しげな眼差しを私に向ける龍平。
やめてよ……そんな目で私を見るのは。
龍平だって分かってるはずでしょ?
今日でカラダ探しは終わり。
成功しても失敗しても、もう会えなくなるのに、これ以上関係を深くしても仕方ないじゃない。
「わ、分かった……そうか、俺が勘違いしてたんだな」
「分かれば……良いのよ。そもそもあんたなんかが私と釣り合うはずないでしょ! 少し考えたら分かる事じゃない」
私がそう言い終わる前に、寂しそうに校舎に入った龍平。
何か……違う。
「そんな事言うなよー」とか言って、何を言われてもグイグイ迫ってくるいつもとは。
私……もしかして、龍平を傷付けたのかな?
もしかして、龍平は本気で私を好きになってくれたのかな?
だとしたら、私はどう言えば良かったの?