何事もなかったかのように、日常生活を送るのかな?


「それは……そうなんだけどね。今日で終わりかあ……何だか怖くなってきちゃったよ」


いつもと変わらないように思える美雪も、きっといろいろ悩んで答えを出したんだろうな。


一番考えていないのは私のような気がするよ。


美雪と話をしていると、健司が教室に入って来た。


誰かを犠牲にしようというたくらみも失敗して、私達を敵に回していたけど、最後の日の今日、その顔はなぜか晴れやか。


私達を見て、こちらに近付いて来たと思ったら、突然頭を下げたのだ。


「留美子、美雪、頼む! 俺のカラダを探すのを手伝ってくれ!」


「な、何!? いきなり……」


頼まれるまでもなく、私はそのつもりだし、そうでなければカラダ探しが終わらないから。


だけど……あの健司が、こうも簡単に頭を下げるなんてどういう事だろう。


「皆の言う通り、教えてもらった場所にカラダがあった。それなのに俺は……本当に悪かったと思ってる!」


「ま、まあ……私達は全部カラダを回収したからね。後は健司だけだし、元からそのつもりだしね」


何か……また変な事を考えてるんじゃないの?