いつもより少しだけ早い時間。
準備を済ませ、家を出て空を見上げると、昨日より大きくなったヒビ割れが、私に手を伸ばしているように見える。
向かいの家も、道路も、つついただけで崩れてしまいそうなほどだ。
「だ、大丈夫なんでしょうね、これ……」
何日か前に見た記憶の断片と、美紗が殺された時に崩れたあの感覚が思い出されて、足を出す事にも恐怖を感じる。
それでも、学校に行かなければ皆と話もできないし。
慎重に歩き出して、思っているよりもろくないと判断した私は、しばらくすると普通に歩いていた。
住宅街を抜けて、少し大きな道に出て。
その道沿いを、他の通学中の生徒達と一緒に歩く。
交差点で龍平と会うかな……なんて思っていたけど、この時間にはいないみたいだね。
あゆみは今日もまた、武司さんに監禁されてるのかな?
健司は……どうなったんだろう。
赤い人は、図書室にいた健司を追いかけて行ったんだよね。
私達が図書室の前の廊下を通った時に、赤い人に襲われなかったという事はそうなのだろう。
準備を済ませ、家を出て空を見上げると、昨日より大きくなったヒビ割れが、私に手を伸ばしているように見える。
向かいの家も、道路も、つついただけで崩れてしまいそうなほどだ。
「だ、大丈夫なんでしょうね、これ……」
何日か前に見た記憶の断片と、美紗が殺された時に崩れたあの感覚が思い出されて、足を出す事にも恐怖を感じる。
それでも、学校に行かなければ皆と話もできないし。
慎重に歩き出して、思っているよりもろくないと判断した私は、しばらくすると普通に歩いていた。
住宅街を抜けて、少し大きな道に出て。
その道沿いを、他の通学中の生徒達と一緒に歩く。
交差点で龍平と会うかな……なんて思っていたけど、この時間にはいないみたいだね。
あゆみは今日もまた、武司さんに監禁されてるのかな?
健司は……どうなったんだろう。
赤い人は、図書室にいた健司を追いかけて行ったんだよね。
私達が図書室の前の廊下を通った時に、赤い人に襲われなかったという事はそうなのだろう。