慌てて押さえた私達とは違い、あゆみのカラダはその影響をモロに受けて……チラリとパンツが見えたのだ。
そして……。
体勢を低くして、何とかそれを見ようと龍平は頑張っていた。
こいつ……全然変わってないじゃん。
「あと少し! もうちょっとだ! どうした、吹け! 神風!」
もう、私と手をつないでるのも忘れてるんじゃないの?
神風とか言ってるし、しまいには風を起こそうと、スカートめくりをするような手振りまで付けているし。
いくら男前を装っても、本性は隠せないってわけだね。
「何今の……タイミング悪過ぎだよ。って、龍平! 何してるの!?」
スカートを直して、その行動に気付いたのか、あまりに情けない龍平の姿に、美雪が驚きの声を上げた。
「はっ!! いや……と、とにかくだ。あゆみ、早く回収しろよ」
今さら男前ぶっても遅いっての。
さっきまでは、手をつないでいても嫌じゃなかったのに、今は何かキモく感じる。
龍平にうながされてか、龍平にパンツを見られたくないからか、慌てて柵に駆け寄るあゆみ。
柵の前にかがんで、その間から手を伸ばす。