「え? あ、ああ、こ、これは……あんたいつまで手をつないでるつもり!?」


美雪に言われて、急に恥ずかしくなった私は、放そうとしない龍平から手を振りほどこうとするけど……その度、ギュッと握りしめて来る。


「放さねぇって約束しただろ。お前は俺が守るんだ」


その言葉に、美雪もあゆみも同じような驚きの表情を見せた。









そりゃそうだろうね。


つい数日前まで、あゆみだ美紗だって騒いでいた龍平が、私を守るなんて言ってるんだもん。


私だって驚いたからね。


……皆が好きだって言われて、龍平らしいって納得できたけど。


「な、なになに!? 留美子と龍平はそんな関係なの!? 何か……意外」


特にはやし立てるわけでもなく、純粋に驚いている様子で美雪が声を上げる。









いや、そうじゃないからね?








「どんな関係なのよ。私は頼んでないからね? 龍平が勝手に……」















『赤い人が、生産棟二階に現れました。皆さん気を付けて下さい』













……校内放送まで私に意見を言わせないつもり?


言い訳する気も失せて、私は溜め息と共に首を横に振った。