なんて気楽に考えていた私は、ベッドに横になって天井を眺める。
「難しい事は美雪に任せてれば良いよね。私や龍平なんかが考えても、たいした答えなんて出ないしさ」
だからと言って何も考えてないわけじゃないんだけどさ。
何か落ち着かないな。
私は身体を起こして、マンガでも読もうと本棚の方に向かった。
どれもこれも飽きるほど読んだ物ばかりで、改めて読もうとは思えないけど、何かしていないと気がまぎれない。
適当なマンガ本を5冊ほど手に取り、ベッドに戻った私は……寝転がろうとしていた場所に、あのうさぎのぬいぐるみが置かれているのに気付いて、本を床に落とした。
「な、なんでよ……今日は見てもいないのに」
この時やっと、私はカラダ探しが逃れられない物だという事に気付いたのだ。
このぬいぐるみはいつの間にベッドに置かれたのか。
私がそこに寝転がっていたのだから、ずっとあったのなら気付かないはずがないのに。
「やだ……絶対に触らないからね。昨日は窓から投げ捨てて、大変な事になったんだから」