それにしても、いったいどこに?


声が聞こえないという事は、遠くに……工業棟辺りに逃げたのか、それとも殺されたのか。


私達がその答えを出す前に生徒玄関にたどり着いた。


そこには、進路指導室のカラダを回収した美雪とあゆみがいて、ショーケースの中にある美雪の頭部がなかった。


「あ、また会ったね。ここに来たって事は、龍平もカラダがそろったの?」


「うん、これで3人だねぇ。それにしても、あゆみと健司のカラダはどこにあるんだろうね」


美雪と交代して、次は龍平の番。


龍平がショーケースに手を入れて頭部に触れると、私が見たと同じ光がそこから溢れて。


光が弱くなって、龍平の頭部がショーケースの中から消えたのだ。


「何か……懐かしいような感じがするな。カラダが戻ったってのが分かる」


その感覚は分かるような気がするな。


「さて、どうしたもんかな。残りのカラダの場所が分からねぇ。他に思い当たる場所はないか?」


生徒玄関で話すのは少し危険だと、移動したのは西棟の一階にある教室。


近くに赤い人がいないなら、少しくらい話していても大丈夫だろうという事で。