これが終われば、私と美雪と龍平の3人が終了した事になって、残るカラダは後2つ。


「赤い人は……いねぇよな。しかし、どこに行ったんだ?」


「何にしても、いないなら行くしかないよね。あ、ほら、私はもう終わってるんだからさ、万が一見つかっても私が囮になるから、腕を回収して頭を取りに行けばいいんじゃない?」


この状況なら、それが一番良い方法だと思う。


すると、龍平は私の手をグッと握って、首を横に振ったのだ。


「お前を囮になんてするかよ。死ぬなら俺が先に死ぬ。お前は生きろ」


いやいや、それはダメでしょ。


すぐそこにカラダがあるんだからさ、私が犠牲になってでも、龍平はカラダを回収しなきゃならないよ。


「良いから、私に任せときなって。私にとっては、あんたがカラダを回収してくれない方が迷惑なんだよね」


渡り廊下を歩きながら、分かったのか分かっていないのかが分からない龍平に顔を向けた。


それからカラダを回収するまで、龍平は一切話をしなかった。


西棟二階の一番南にある部屋で右腕を回収して、すぐに生徒玄関に向かった。


途中で見た図書室のドアが開いていたから、きっと赤い人は健司を追いかけて行ったんだろう。