あの角に、私を狙う変質者の視線が……あったらどうしよう。
でも、赤い人に襲われるくらいなら、変質者の方が100倍良いかな。
殺されるのは勘弁してほしいけど。
「今日はぬいぐるみに拾ってないから、大丈夫のはずだよね? でも、小野山美紗はカラダ探しが続くとか言ってたし……どういう事なの?」
ぬいぐるみに触れもしていない今日は、赤い人に襲われる理由がないから。
まあ、夜になれば分かる。
なんて、おかしな事に巻き込まれても、マイペースを貫 いていた私だけど……全員のカラダを探すというカラダ探しの本当の恐ろしさを、この時はまだ知らなかった。
家に帰り、晩ご飯とお風呂を済ませた私は、スウェットに着替えて部屋に戻った。
時計は20時半を指していて、部屋のどこにもあのぬいぐるみの姿はない。
「そりゃそうだよね。今日はぬいぐるみなんて見てないもん」
このまま行けば、カラダ探しなんてしないで済むかもしれない。
小野山美紗が言ってた「七日間」ってのは、連続した七日間じゃなくて、カラダ探しをさせられた七日間の事じゃないの?