言葉を放つ毎に、蹴りを一発。
「いい加減、死ねっ!」
最後の言葉。
それと共に龍平のアゴを蹴り上げて。
耐え続けた龍平は、その一撃で動かなくなった。
嘘……本当に死んだの?
あんなに何度も殴られて、蹴られて。
放ってはおけないと言ってここに来たけど、私は何もする事ができなかった。
龍平を助ける事も、どうしてカラダ探しを終わらせようとするのかを聞く事も。
龍平が動かなくなって、次は私。
武司さんが視線を私に向け、ゆっくりとこちらに向かって歩いて来る。
絶体絶命……今から逃げ出しても追い付かれるし、私なんかが武司さんを止められるはずがない。
「留美子……次はテメェだ。あゆみに何をさせていようが、テメェらが死ねばそれで解決だ。テメェの次は美雪を殺す! 健司を殺す! 皆殺せば、あゆみは無事だからな!」
ジリジリと、そんな事を言いながら近付く武司さん。
その目は狂気に満ちていて、私が知ってる武司さんのものではなかった。
「じょ、冗談でしょ? そ、そんな事してあゆみが……」