「それよりさ、美雪はどうしてカラダ探しを終わらせようとしてんの? 翔太さんとうまく行ってるんでしょ? 終わらせたら、死んじゃうのにさ」
純粋に、私がずっと聞きたかった事。
死ぬと告げられて、それでも腐らずにカラダ探しを終わらせようとしているその姿は、私では考えられないから。
その質問に、美雪は困惑しているようで。
答えを出して、カラダ探しを終わらせようとしていると思っていた私にとって、美雪の様子は予想外としか言えなかった。
「まさか、理由がないの? 理由もないのに、元の世界に戻そうとしてるの?」
「理由がないわけじゃないよ。そりゃさ、今まで生きてきた世界が壊れるなんて嫌だし、信じられないけど……」
だったらどうして、そんな嫌な事をやろうとしてるんだろ。
「柊さん、ここに来て怖じ気付いたのかしら?」
美紗にとっては、美雪の決意が揺らぎかねないこの質問は嫌なんだろうな。
理由も聞かずに美雪達に協力してもらってるけど、それは重要な事だから。
「違うっての。どうして皆、そこまで頑張れるんだろうってね。龍平も美紗も、美雪だって。元の世界で生きてる私が頑張るなら分かるよ? だけど……」